膝を鍛える方法
変形性膝関節症
膝を鍛える方法
本日ブログを担当します、東京ひざ関節症クリニック恵比寿・渋谷院の看護師の藤澤です。今日は膝を鍛えることでどのようなメリットがあるのか、膝を鍛える方法とは・・・というお話をしていこうと思います。
まず、変形性膝関節症とは、膝関節の半月板が痛むことや軟骨のすり減り、その影響で炎症を起こした膝に痛みが生じる病気です。進行性のもので、放置していると骨までもが損傷。膝のこわばりや動かしづらさだけでなく、膝の激痛や膝関節の変形によって、歩行が困難になることも少なくありません。
そんな変形性膝関節症の主な原因は、加齢や肥満、そして筋力不足などがあげられます。
変形性膝関節症の予備軍や初期の主な症状がこちら。
- 膝がこわばる
- 膝が曲げ伸ばしづらい(動かしづらい、長時間同じ姿勢だと膝が伸びないなど)
- 膝が痛い(動き始めに痛い、すぐ痛くなるなど)
- 階段の上り下りがつらい
- 膝が崩れる(急に膝の力が抜ける、膝がカクカクするなど)
代表的な症状がこちらです。変形が進行していくと、さらに症状は増えていきます。そして、変形性膝関節症は進行性のもので、一度患うと完治は難しい病気です。そのため、予防がとても重要になってくるので、膝周りのトレーニングを始めることをおすすめします。
膝周りのトレーニングをすることで膝の負担が減る・膝の曲げ伸ばしがスムーズになることがあります。姿勢よく歩くためにも筋肉を鍛えることで、美しい姿勢に近づくことが期待できます。膝の痛みの軽減の副産物としても、よく見受けられる結果です。
しかし膝を鍛えることで、逆に膝を痛めてしまわないないか? と疑問が生じると思います。そうならないためにも、以下のことに注意を払いつつ行ってみてください。
まずは、膝にも準備運動が必要ということ。膝のこわばりや動かしづらさなどの違和感があるということは、筋肉の柔軟性が低下して硬くなっていることが考えられます。また、膝関節の拘縮も原因のひとつ。そんな状態を無視して、いきなり筋トレを始めるのは、膝にとってあまり良いとは言えません。ストレッチなどでウォーミングアップしてから、膝を鍛える主運動に入りましょう。筋トレ後は、クールダウンに再度ストレッチを取り入れることもおすすめです。
次に、膝はゆっくりと動かすこと。鍛える際に、膝を激しく動かすのはNGです。膝への負担が大きくなり、逆に痛めてしまいかねません。膝を動かす運動のときは、常にゆっくりと。呼吸も止めないで、力を入れるときには息を吐くよう意識しましょう。
そして、行うトレーニングでどこの筋肉を鍛えるのか、それをきちんと理解して筋トレの負荷がその筋肉にかかっていることを意識しないと意味がありません。一般的に使われている「膝を鍛える」という言葉を用いていますが、正しくは膝に関係する膝周りの筋肉を鍛えるということです。自己流になんとなく行ってしまうと効果得られないばかりか、膝を痛めることにも……。どの筋肉を鍛えるのか、なぜその筋肉なのか、それを理解していなければ、せっかくのトレーニングが無意味だったり、逆効果になってしまうこともあるのです。
膝に強い痛みや熱がある場合、膝が炎症を起こしている可能性があります。その際は、安静第一。鍛えるにしても、症状がおさまってからにしてください。気になるほどの症状がなくても、膝や筋肉に疲れが残っているのであれば、時間をおいても良いでしょう。膝を鍛える上では、休むこともときには必要です。また、痛みや熱があるときに限らず、とにかく無理をしないこと。膝の痛みを我慢してまで鍛えることはありません。できる範囲で、負荷も最初は小さいところから始めてみてください。